コラム

コラム1:アレルギー性鼻炎と蓄膿症・アレルギー性鼻炎とぜんそく

最近の蓄膿(ちくのう)症(副鼻腔炎)の患者さんの傾向として、アレルギー性鼻炎も持ち合わせているケースが多くみられます。もともと、ちくのう症は「副鼻腔」と呼ばれる鼻の穴の周りに点在する洞窟のような空洞で細菌やウイルスが炎症をおこさせるものです。

このような方がアレルギー性鼻炎を持っていると、アレルギーにより鼻の粘膜が腫れたり、鼻が詰まっているため、鼻の中は常に大渋滞、副鼻腔で悪さをする細菌やウイルスをなかなか排出できず、換気が悪くなってしまい、またとどまった細菌やウイルスが副鼻腔炎で炎症を起こす、という負のサイクルを引き起こすのです。

また、喘息(ぜんそく)についても、アレルギー反応によるものであり、近年では鼻の入り口から肺までの空気の通り道を1つの器官として病気を見ていくべきだ、という機運も高まりつつあります。
このようにアレルギー性鼻炎は単一ではなく、様々な病気とも密接に関わっているということを是非覚えておいてください。

コラム2:アレルギー性鼻炎(花粉症)の生活上の予防について

アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状を起こさせない、効果的、かつ最もシンプルな方法として、「アレルギーの原因を体に触れさせない」というものがあります。

例えば、極端な話をすれば、スギの花粉症がひどい方はスギの無い島国などに移住すれば、ほぼ間違いなく花粉症から逃れられます。

ただ、よほど症状がひどい方を除いては、アレルギー性鼻炎(花粉症)で住居を引っ越すことは容易には出来ないでしょうから、実現性の高いアドバイスとしては、「アレルギーの原因を鼻や口からいかに吸いこまずに済むかの方策を考える」(しかも真剣に。) ということになるでしょう。

  • 花粉症であれば、やはりその時期、外出時に必ずマスク(場合によってはゴーグルも)をする
  • ハウスダストのアレルギーの場合は家(寝具やソファを含む)を徹底的に掃除する、 空気清浄器を設置する

・・・など、「そんなことわかっているよ」というようなことも、実は意外と出来ていない場合が多いのです。あったお薬を継続的に服用することも症状を遠ざけることに有効である一方、根本的物理的にアレルギーの原因を自分が吸い込まないようにするための対策を行うこともまた同じ位重要であるといえます。

コラム3:食事

食べ物によってもアレルギー性鼻炎や花粉症が緩和することができる、ということを聞かれたことがあるかも知れません。これらは科学的に証明されているものもあればそうでないものもあり、一概に「これが効く」とは言い切れない面はあるものの、普段の食生活で有害とならないものであれば、試してみる価値はありそうです。下記にいくつか効き目のある可能性のあるものを挙げてみましたので、ご参考までにご覧ください。

ポリフェノール

赤ワインやお茶などに多く含まれている物質ですが、最近では炭水化物・脂肪・たんぱく質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素に次ぐ、6番目の栄養素としての認識もされつつあるほど、体にとって重要な栄養素です。体の老化の原因となる活性酸素を除去し、結果として体の免疫力を高めるため、それがアレルギー性鼻炎や花粉症などのアレルギー反応が起こりにくい体になるという訳です。(よくテレビなどで花粉症に効くと紹介される「甜茶(てんちゃ)」もお茶に含まれるポリフェノールに抗酸化作用・抗アレルギー作用があるといわれています。

ヨーグルト

ヨーグルトと言えば健康食品としてすでに日本でも確固たる地位を築いていますが、こちらがなぜアレルギー性鼻炎や花粉症に効くのでしょうか?実は腸内細菌のバランスを整える力が花粉症の原因となるIgE抗体を抑制しアレルギー反応を起こりにくくすると言われています。ただし毎日相当量(200g程度)を習慣的に食べ続ける必要があり、花粉のシーズンだからといってヨーグルトを食べれば何とかなる、という類のものではないようです。

青魚

あじやいわし、さばなどの青魚にはDHAやEPAと呼ばれる、血液をサラサラにしたり、頭の回転をよくすると言われる脂肪酸が含まれています。この脂肪酸がアレルギー反応の際に発生する化学物質「ロイコトリエン」(鼻づまりを起こす)の発生を抑制する働きがあると言われています。アレルギー性鼻炎や花粉症対策として以外にも青魚に含まれるDHAやEPAには体に良いとされる効能が多くありますので、定期的な摂取は是非お勧めしたいところです。

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